「安くして救いたい」の落とし穴|値段は“優しさ”ではなく“価値とエネルギー”の約束

こんにちは。

パッションYUMI☆です。

「お金がない人も助けたいから、できるだけ安く提供しています」


そんな想いを持つサロンオーナーさんは少なくありません。
その優しさは本当に素晴らしいことです。

けれど、実は“安くすること”が優しさではなく、
結果的に自分もお客さまも救えなくなることがあるのです。

今日は、私自身の経験をもとに、「価格と価値」「優しさとエネルギー」の関係をお話しします。


安くしても救えなかった頃の私

開業したばかりの頃、
私は「お金がない人も綺麗になってほしい」という気持ちから、
フェイシャルを3,000円で提供していました。

「誰かのため」と言いながら、
実は「高い金額をいただくのが怖い」という気持ちが心の奥にあったのです。

結果、どうなったか。

お店は全く成り立たず、時間も心も消耗していきました。


本気で通ってくれるお客さまも少なく、リピートも続かない。
“安くしているのに、なぜ救われないのか”と、自分を責める日々でした


お金がない人を救いたい気持ちの正体

ある時、私は自分の心の奥にある原因と向き合うことにしました。

潜在意識のセッションで思い出したのは、
小さい頃に「ピアノを習いたい」と言って母に断られた記憶です。

当時、ピアノは高価な習い事。
お金がないから無理だと、すぐに却下されました。

その出来事がきっかけで、
私は「お金がない人は欲しいものを手に入れられない」
「だから助けてあげなければ」と思い込んでいたのです。

しかし、イメージの中で過去の自分に戻り、
母に「中古でもいいから」とお願いしてみたとき
不思議な感覚が降りてきました。
それは「ダメ。そのピアノを買ってはいけない」という直感。

なぜかといえば、もし安いピアノを手に入れたら、私はきっとすぐ飽きて練習をやめていたからです。
“安い”というのは、受け取る覚悟も薄くなるということ。


値段が価値を決めるという現実

この体験で気づいたのは、「安い=優しい」ではないということです。


安くすればするほど、
お客さまはそのサービスを“軽く扱う”ようになります。

実際、私のスクールは3回で50万円です。


「高い」と感じる人もいれば、「安い」と言ってくださる人もいます。
でも、50万円を支払って来てくれる方々は、本気です。
本気で技術を習得し、自分の未来を変えようとするから、結果を出す。

もしこれが5万円だったら、
きっと“軽い気持ち”で受ける人が増え、途中でやめる人も多かったでしょう。



値段は、ただの数字ではなく覚悟とエネルギーの交換なんです。


価格とエネルギーの関係

お金はエネルギーそのものです。

だからこそ、支払う金額が大きいほど、
相手は本気で受け取る準備をします。

私のメンターが、同じ内容のセミナーを「5,000円」と「5万円」で開催したところ、結果を出したのは圧倒的に5万円の方だったそうです。

人は、自分が投じたエネルギー(=お金)の分だけ、
真剣に行動するのです。


「高くするのが怖い」を越える3つのステップ

ここからは、私がコンサルでお伝えしている
「怖さを乗り越えるための3つのステップ」を紹介します。

どれも今日からできる簡単なことです。

ステップ①:自分の価値を数えてみる

まずは「お客さまがあなたの施術で得ている変化」を紙に書き出してみてください。

たとえば――
・肌がきれいになった
・肩こりが楽になった
・気持ちが前向きになった
・家族に優しくできるようになった

書き出してみると、あなたの施術が「たった数千円では語れない価値」だと気づくはずです。
自分の価値を「数字以外の言葉」で見つめることが、恐怖を溶かす第一歩です。


ステップ②:少しずつ上げてみる

いきなり大きく値上げしようとしなくて大丈夫です。


まずは1,000円、もしくは10%程度だけ上げてみましょう。
それだけで十分です。

お客さまの反応はほとんど変わりません。
むしろ「きちんと価値に見合った価格にしてくれた」と感じる方も多いです。
少しずつ慣らしながら、自分の中の「値上げへの抵抗感」を薄めていきましょう。


ステップ③:優しさは“値引き”ではなく“仕組み”で出す

「お金がない人にも来てほしい」という思いやりは、
値段を下げることではなく、仕組みを工夫することで実現できます。

たとえば、
・回数券で1回あたりを少しお得にする
・月額制やサブスク型で通いやすくする
・紹介や口コミで来た人に特典をつける

こうした工夫であれば、価格を下げずに優しさを伝えられます。
“安くする”のではなく、“通いやすくする”ことで、
お客さまもあなたも無理なく幸せになれます。


値段を上げるとは、自分とお客さまを同時に大切にすること

価格を上げることは、
決して「冷たくなること」ではありません。

むしろ、自分の力や時間、そしてお客さまの努力を正しく扱うことです。

安さで来る人ではなく、
「あなたにお願いしたい」と言ってくれる人を増やす。

それが、本当の意味での“優しさ”であり、
長く続くサロン経営の土台になります。


まとめ

  • 「安くする=優しさ」ではなく、「価値を正しく受け取る=本当の優しさ」
  • 値段はエネルギー。安くすれば、相手も軽く受け取り、結果も軽くなる
  • 「高くするのが怖い」と感じたら、価値を数え、少しずつ上げ、仕組みで優しさを届ける
  • 自分を正しく評価することが、結果的にお客さまを一番大切にすることにつながる

あなたの技術も想いも、すでに十分に価値があります。
その価値を、安売りせず、堂々と受け取ってください。
それが、あなた自身もお客さまも幸せにする“真の豊かさ”です。


それではまたお会いしましょう〜!