大切な家族との別れ

うちには、たくさんの動物がいます

小鳥が7種類23羽

鶏が1羽

烏骨鶏が6羽

ウサギが1羽

秋田犬が2匹

熱帯魚やコイや金魚もいます。

こんなに動物たちが増えたきっかけは1匹のカナリアを買ったことからでした

初めの初めは黄色のカナリアを飼っていて

とっても良くなく元気な子だったのですが、

うっかりテラスのサッシを閉め忘れてしまい

野良猫に取られてしまいました。

それで、またカナリアを探して岩手まで行き

そこで真っ赤なカナリアと出会いました

ルビーみたくきれいな赤だったので

「ルビーちゃん」と名付けました。

黄色のカナリアのリリーちゃんは馬鹿でかい

声でさえずる子だったのですが、

ルビーちゃんは細い線だけどそれはそれは

美しいさえずりを聞かせてくれるカナリアでした。

そして、どんどん新しい鳥や犬やウサギが

増えて、うちはすごくにぎやかになりました。

全員が仲良しの11匹のジュウシマツや、

すぐ喧嘩するインコたち

コザクラインコに恋するオカメインコや、

小鳥たちはいろいろ生活を見せてくれます。

その中に、錦華鳥の夫婦がいました。

金次郎と金子です。

錦華鳥の夫婦はとても仲く引っ付いて生活をします。
(だから錦華鳥はペアでしか売っていないのです)

ですがある日金次郎は金子をツボ巣に監禁を始めたのです。

金子が外に出たら追い回してまたツボ巣に閉じ込めます。

これでは金子が餌が食べれません。

旦那と相談して金次郎を別にしようということになりました。

でも大きさ的に、インコや文鳥と一緒にすれば

小さな金次郎は逆にいじめられます。

かといって大人しいジュウシマツの中に

入れればジュウシマツ達が危なくなります。

困り果てた末に「優しいルビーちゃんと一緒に

したらどうだろうか?」ということになりました。

ルビーちゃんには一回ルルちゃんというお嫁さんを迎えましたが、

卵が孵ることはなく、ルルちゃんは病気でなくなって

しまい今は1匹で暮らしていたからです。(カナリアの卵は緑色なのですよ)

そして、金次郎はルビーちゃんのかごに入れられて、

ルビーちゃんと金次郎2匹の生活が始まりました。

ルビーちゃんは金次郎よりもずっと大きいです。

でもルビーちゃんは、金次郎を追いかけたり

いじめたりすることなく、穏やかな毎日が始まりました。

ルビーちゃんは白菜が大好物で、あたしはルビーちゃんのために

いつも白菜を買ってきて洗濯ばさみで

葉っぱを挟んでルビーちゃんにあげました。

ルビーちゃんがあまりにもおいしそうに白菜を食べるの

金次郎もつられて一緒においしそうに白菜を

食べるようになりました。

金子も自由になり、餌が食べれるようになりました。

そうして穏やかな日が過ぎて20日くらい経ったので

思い切って金次郎を金子のかごに戻してみました。

すると、なんと

金子を追い回さなくなっているじゃないですか。

すごい!ルビーちゃん!

でもまたしばらくするとまた追い回しはじめるので、

金次郎はそのたびにルビーちゃんと暮らすようになりました。

そんなことが2.3回続いたのですが、先日また

穏やかになった金次郎を金子のいるかごに

戻したら、その次の日からルビーちゃんは、

止まり木に止まらなくなり、

餌箱に入ってじっと膨らんでいる

ようになってしまったんです。

「どうしたの、ルビーちゃん」

あたしは大好きな白菜をルビーちゃんの届くところに置きました。

ルビーちゃんは、餌箱から降りると少しだけ白菜を

ついばんでまた膨らんでじっとしています。

「ルビーちゃん、元気になってね、ルビーちゃん」

あたしは毎日ルビーちゃんに声を掛けましたが、

1週間目の朝、ルビーちゃんは動かなくなってしまっていました。

「ルビーちゃん!」

あたしはそっとルビーちゃんを取り出しました。

今まで小鳥たちは何十匹も見送ってきましたが、

こんなにきれいでピカピカな亡骸を見たことがありません。

ふつうはすぐに庭の木の下の「みんなが眠る場所」に

埋めるのですが、その日は大雪だったので、

ルビーちゃんは綿にくるんで1日一緒に過ごしました。

そして雪がやんだ日、みんなが眠る場所にルビーちゃんを埋葬しました。

リビングに戻り旦那とお茶を飲みながら

あたしはポツリと言いました。

「ねぇ、小鳥にも魂はあるのかな?」

すると旦那はびっくりした顔をして大きな声で言ったんです。

「何言ってんの!あるに決まってるやん!

ほら、今お前の左肩にルビーちゃんいるやんかっ」

「えええっ!」あたしはびっくりして、そっと左肩のほうに手をかざしてみました。

そういわれたら、なんかいるような気がします。

もちろんカナリアは手乗りにはならないので、実際に肩に乗ったことなんてありません。

あたしは言いました。

「ルビーちゃん、あたしのこと好きでいてくれたかな・・・」

「当たり前やろ!ほら、チョコンってお前に寄り添っているじゃん」

「ルビーちゃん・・・・・(涙)」

元気だったころ「ルビーちゃん」って声をかけると必ず「ピュッ」って返事をしてくれたルビーちゃん。

その声が聞こえたような気がして勝手に涙があふれてきてきました。

あたしは、誰が天国に行っても涙なんて出たことがありません。

生きて死ぬことは魂の繰り返しだと思っているので、ただ元居たところに帰ったのね

位にしか思わないからです。

でも、ルビーちゃんは特別でした。

動物にいない我が家に、きれいな声で幸せをくれたルビーちゃん。

今のにぎやかな楽しい生活の初めの家族がルビーちゃんでした。

数えてみれば、ルビーちゃんが来てからもう4年以上たちます。

もともと大人でやってきたからきっと、寿命だったのだと思います。

ルビーちゃんは最後の最後までちゃんと

金次郎の更生の役目を果たしてくれました。

ルビーちゃんは大きな愛で金次郎を優しいこころに変えてくれました。

旦那に聞くと、埋葬した日は寝るまでルビーちゃんはあたしのそばにいたらしいです。

でも次の日の朝になるともうルビーちゃんの魂はいなくなっていました。

「ルビーちゃんありがとう、ありがとう」

あたしは旦那に聞きました。

「あたしが死ぬときには今まで暮らしてきたこの子達みんなあたしのそばに来てくれるかな」

「そりゃあ来るやろ、で、俺は??」

「え??あ、俺は来なくてもいいよ」

「・・・・・」

生き物たちと暮らす期間はあっという間です。

だから、今日一緒に入れることをとっても大切にできるんですが

じゃあ、人は?って考えると勝手にいつまでも

生きている感じになっちゃっていると思うんです。

毎日を悔いなく生きる。

これ本当にむつかしいことだけど、

でも一番忘れちゃいけないことだと思います。

今日は長い記事になりました。

最後まで読んでくれたことがルビーちゃんへの弔いになると思っています。

ありがとうございます。